富裕層が1億人超えた中国では、寄付文化の現状は、どのようなものですか?

深く考えたことはないですが、華人社会では赤の他人にチャリティするという価値観は根付きにくいと思います。血縁、紹介、コネを頼るのが普通なので、たとえば大都会で「李おじさん」が会社経営をして成功している場合、親戚の息子さんとか、その親友とか、田舎の帰省先のご近所の息子さんとかが「李おじさん」を頼って都会に出てきます。で、李おじさんは後見人となっていろいろ面倒を見てあげることになり、助けてもらう側はその恩義に応えるために一生懸命働くというようなことになります。やがて自分が年を取れば、若いころに助けてもらったみたいに後続を助けます。血縁にそういう人がいない場合、誰かと義兄弟の契りを交わし同じようなネットワークを作ります。大袈裟なものだと秘密結社になります。そういうわけですから、ネットワークがないと生きていけないのが普通であり、大抵の人は何らかのネットワークに所属しているため、そこで助けてもらえるのが普通であり、もしネットワークが全くない人物がいたとすれば、それは本人のそれまでの生き方が反映されていますから、自業自得と思われて見捨てられます。台湾映画の蔡明亮『郊遊-ピクニック』という映画でそれがとても良く表現されていると思います。