まず『うる星やつら』関連から観るのが良いでしょう。子どもにも見せられるのが前提ですから、理屈ぽかったり、不条理系だったりしても丁寧に説明してくれているので、普通に楽しむことができると思います。
それが終われば次は『パトレイバー』関連が良いでしょう。『うる星やつら』よりも社会派で硬派な内容ですが、やはり説明が丁寧ですので、分かりやすいです。
それが終われば『麿子』が良いでしょう。作画が奇異であり設定が複雑な上に登場人物たちが欲でまみれているため、どんなに見返しても気分の悪くなる作品ですが、押井守作品を理解していきたいということであれば、避けて通るわけにもいきませんので、この段階で観るのが良いと思います。
その次は攻殻機動隊が良いでしょう。観客に完全に分かってもらう必用はないとの前提で作っており、われわれは登場人物が何を言っているのか、どういう設定なのかを押し量ってみなくてはなりませんが、それが醍醐味という人もきっといることでしょう。
その次にスカイ・クロラに辿りつく感じでしょうか。観客に分かってほしいとも思っていないし、飛行機が飛ぶ姿だけを執拗に、舐めるように描き続けた作品ですから、飛行機が好きでなければおもしろくもなんともなく、設定はグロテスクで、私は飛行機に乗っている時に見て寝てしまったという経験を持ちますが、それぐらい観客を見捨てた作品になっています。
それでも押井守が好きだ!という人には『アヴァロン』を薦めます。重苦しいですが、私は嫌いではないです。
まだ観れるという方は『立食師列伝』をどうぞ。私は当該シリーズの第一作しか観ていませんが、うる星やつらシリーズでやたらと立ち食いが出て来るのはこういうことかと、そこまで立ち食いが好きなのかというのが感じられてきますので、押井守理解は深まるのではないかと思います。
それより最近のは分かりません。さすがに押井守に疲れてしまいました。