17世紀の終わりごろ、イギリスで革命的王朝交代があり、これが名誉革命と呼ばれます。あの国は何百年もかけて革命していたようなところがあるわけですが、国王の権利を議会へと移譲していくという流れの中で、大きな節目になったのが名誉革命なわけですね。
で、19世紀のはじめごろ、ナポレオンの失脚があり、長いフランスの革命と大動乱が一旦落ち着きます。
このように、18世紀のちょっと前の時期からちょっと後の時期までの100数十年を長い18世紀と呼び、その期間の特徴としては、
①イギリスが立憲主義国家になった。(名誉革命の後、権利章典が採用され、イギリスは不文憲法の国王は君臨すれども統治せずの国へと変貌していった)
②そのイギリスが国力をつけ、フランスに対抗するようになっていった。
③今度はフランスで大革命が起きた。
④最終的にナポレオンが失脚し、先に革命に成功していたイギリスが勝利した。
という流れになりますから、西欧でのパラダイムシフトが起きた時代であると言えると思います。19世紀は近代の始まりという非常に特殊な時代でしたが、近代の重要な要素の一つである民主主義を育んだ長い18世紀はその準備期間であったと言えるのではないかと思います。