台北の友人(本省人)を久しぶりに訪ねたのですが、友人は周囲の人と話す際にも北京語ばかりで話し、台湾語をほとんど話しません。台北では台湾語は近い将来途絶えるでしょうか?

私もそんな気がします。

私の知る範囲で言えば、台北及び新北市あたりは本省人も外省人も北京語さえ話せればいいという雰囲気があって、30代以下は北京語しか話さないのが普通な気がします。20代の学生でも、おじいちゃんおばあちゃんとは台湾語を使うけれども学校ではオール北京語が普通でした。私は近いうちに北部の台湾語話者はいなくなると思います。

南部の台湾語話者はかなり根強く残り続けるのではないかなとも思います。とはいえ、数十年の差、世代的には2世代かがんばっても3世代でなくなっていくのではないかという気は確かにします。おそらく、今、南部で暮らしている人は、私の意見を聞けば怒って否定するでしょう。南部で台湾語がすたれることなどあり得ないと。

上海を旅行した時、若い人も上海語を使っていましたから、大陸では普通話と現地語が共存しているのだなということが感じられましたけれど、台湾では国民党が北京語オンリーで推し進めたために、それがスタンダードになってしまい、北京語の方がかっこいいという刷り込みも強くなっていて、ちょっと引き返せない段階に入ったと言う気はします。



台湾映画『狼が羊に恋するとき』のささやかな青春

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いかにも「青春」していて、青春だけを描いた、いい映画です。いい意味できらきら感があります。

主人公の男性は、ある日突然恋人に振られます。呆然自失、何故、こんなことになったのか分からない。自我崩壊でほとんど寝たきりみたいになった彼は新たな人生を見つけるために印刷屋さんで働きます。印刷した商品の配達先には予備校があります。印刷した模擬試験の用紙を配達するのです。

予備校でアルバイトしている女の子と出会います。何気ない会話を繰り返します。互いに好きになってもいいけれど、彼はまだ前の彼女のことを忘れることができない、友達以上、恋人未満な関係が続きます。

恋愛ものですが、ただただキラキラしていて、いやらしいものがありません。奥ゆかしいデートとかもありません。ファミリーマートの近くに座り込んで話し合ったり、バイト中に言葉を交わしたり、とてもかわいい感じの友達以上恋人未満です。

アルバイト。将来は未定。安価な感じの服だけどおしゃれ。若さだけで生きている。そういう青春の雰囲気が詰まっていて、いい気分で観ることができる映画です。

台北市内の撮り方も私はいいと思います。台湾映画では台北を「ハイセンスで大人のきらびやかな大都会」風に撮ろうとする作品が多いです。『GF,BF(女朋友。男朋友)』、『失魂』、『海角七号』などの映画ではそういう位置づけになっているように思います。ですが、実際の台北を見てみると、そういう印象はあまり受けません。どちらかと言えば重苦しくて、いろいろ雑な感じで、良くも悪くも汚れた感じがします。

この映画ではそれをそのまま撮影しています。私は個人的にはそういう撮り方の方が台湾人の青春を描くのには相応しいのではないかなあという気がします。雑な街であるからこそ、若い人がとにかくがんばって、まだ自分の人生がどんなものか分からないけど、とにかく歩いて働いて勉強して、いろいろ試してみる。そういう雰囲気を感じることができるような気がします。日本で言えば、六本木や銀座だけで東京を表現されると「ちょっと違うなあ」と思うような感じではないかと思います。下北沢や下高井戸三軒茶屋あたりの少しくたっとした感じも東京です。そんな印象をこの映画からは受けることができました。

個人的な見解ですが、ヒロイン役の簡嫚書さんがかわいいです。驚くほどかわいいです。そういう人が重苦しい台北でがんばって歩いているのが大変栄えるのではないかなあという気もします。

アルバイト、失恋、安い感じだけどおしゃれな服、予備校、紙ヒコーキと「青春」を想起させる記号に満ちています。ただ、「ああ、青春だなあ」と思って観られる映画です。人の嫌な部分を敢えて描かないことで清潔感のある清涼剤みたいな映画になっています。

主人公の働いている印刷屋さんのおじさんがいい味を出しています。台湾語でいろいろ面白そうなことを言っているのですが、北京語しかできないので何を言っているかは分かりません。捨て猫を拾うやさしいおばさんも出てきます。「青春期」と呼ばれる比較的短い時間を過ごした後に、そういったおじさんやおばさん、つまり大人になっていくということを暗示しているように思います。そういうのも、更に青春の希少さのようなものを観客にメッセージとして送っているように思いますので、中年になってから観ると更にぐっと来ます。

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台北の松山空港で色の濃い牛肉麺を食べた話

東京と台北間の飛行機は以前は成田⇔桃園に限られていましたが、今では羽田⇔松山でも運航されているのでとても便利です。松山空港は日本時代に建設され、国民党時代は軍事用に使用されていましたが、じょじょに国内線の普通旅客用にも使用されるようになり、最近はようやく国際線も開かれています。東京からの他にソウルや中国大陸からの便もたくさん来るようになっています。

空港の規模としては小さめですし、初めて訪問した時はお店も少ないわりと寂しい感じのところでしたが、最近ではお店も増えて、楽しい場所に変わりつつあります。羽田空港が最近どんどん楽しいところになっていっているのと同じような現象なのかも知れません。清潔感もある好印象な空港です。桃園空港では以前は第二ターミナルがデラックスな感じだったのに対して第一ターミナルが寂しい感じでしたが、今は第一ターミナルが改築されてハイセンスな感じになっています。とてもいいです。

松山空港の一階には牛肉麺屋さんがあって、スープの色の濃い牛肉麺を提供してくれます。このお店は10パーセントのサービス料はかかりませんが、お店の人は働き者といった感じで、そういう意味で好印象です。

以前、雙聯駅の近くでスープの色の薄い牛肉麺を食べましたが、スープの色と味は違いがありません。どちらも同じ味のように思います。中華圏のお料理は結構、高いレベルでレシピとか完成してしまっているので、どこで食べても同じ味がするような気がします。麺は弾力があって、そこはさすがは中華圏です。

松山空港は台北市内のど真ん中にあります。ど真ん中度で言えば福岡空港並みかそれ以上です。空港が建設されたころは台北の外れのエリアだったのですが、都市部がどんどん東へ東へと拡大していったので、今となってはほとんど中心部です。昔からそこに土地を持っている人にとってはウハウハです。私も50年くらい前に戻って台北の土地を買いたいくらいですが、そういうわけにはいきません。台北の土地バブルもそろそろ終わるので、これから買うのは遅いです。外国人が個人で買っても騙されるかも知れないので、気軽に買うのはよくないかも知れません。

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台北の大戸屋に行った話

台北駅の二階には一風堂もありますが、大戸屋もあります。外国に行ったら一風堂とか大戸屋みたいなお店があるのは助かります。やっぱり日本人にとっては日本食が一番です。

大戸屋さんですからトンカツもありますし、おそばもありますし、お魚もあります。日本の家庭料理風定食はだいたいあります。素晴らしいです。

今回頼んだのはチキンカツの煮込みです。真ん中に卵があって、上に乗っている白いものは大根おろしです。煮込みのスープとチキンカツの濃い味と大根おろしのさっぱりがとても合っています。日本で食べるものと味に違いがありません。嬉しいです。

台北市内を歩くと大戸屋があちこちにあります。私が知っているだけで四軒あります。探せばもっとあるかも知れません。値段は日本で食べるのと同じくらいで、お店の人の感じがいいです。10パーセントのサービス料も払わなくてはいけません。台北でお店の人の感じがいいお店に入りたければ、だいたいサービス料がかかるお店が多いです。

台北は日本食のお店が多いです。初めて行った時は台湾人の経営が多かったですが、最近は日本資本が入って行っています。民主党政権の時に超絶円高になったので、その間は海外投資がお得ですから、「今のうちに」という感じでたくさん入った感じです。安倍政権になって円安に振れたので、しばらく海外投資するよりは国内投資の方がいいという感じになったと思いますが、最近はまた円高に振れており、黒田さんとかイエレンさんとかがどうするのかで為替の攻防が続いていますが、台北では不動産バブル崩壊の兆しが見えていますので、今後は台北への投資にお得感が出るかも知れません。お得かどうかは不動産バブルが本格的に崩壊した後にどのように持ち直すか、ソフトランディングできるかということにかかわってきますが、そこはちょっと今の段階では何とも言えません。

そういったことはどうであれ、大戸屋さんは素晴らしいです。日本でももちろん大戸屋さんに行きます。海外に行っても大戸屋さんがあったら足を運びます。テッパンです。

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台北の一風堂に行った話

台北には日本の有名ラーメンチェーンがこぞって進出しています。台北では日本食が人気で、特にラーメン屋さんは非常に好まれています。台北駅の二階がレストラン街になっており、そこには一風堂の店舗が入っています。

店内は結構おしゃれで、レンゲが壁に沢山陳列されていて、独特の不思議な雰囲気を演出しています。お店の人の感じもいいですし、ラーメンを出してもらえる速度も速いです。サービス料も10パーセント払います。

味はどうかというと、少し日本の一般的なラーメンの味より薄いです。意外かも知れないのですが、台湾の人は薄味を好みます。これは私の想像ですが、日本料理がダシを重視するため、ダシを濃くして味を濃く感じられるように作られているのに対し、中華圏はお酢やお醤油などの調味料を重視するため、日本風のラーメンの味を調味料中心に出すことが難しい、あるいは中華圏の人の舌には多分、あまり合わないのではないかと思います。

後、少しだけ冷めています。ラーメンの良さはアツアツだと私は個人的には思っているのですが、中華圏の人はちょっと猫舌の人が多いみたいです。そのため、日本のラーメンと全く同じようなアツアツにするとちょっと食べにくいようです。そのため、お店の方で調節して少し冷めた感じで出しているように思います。

では、台北の一風堂のラーメンがおいしくないのかと言えば、そんなことはなく、おいしいです。日本で食べた方がおいしいですが、海外で食べられる和食としては相当にレベルが高い部類に入るように思います。

過去の経験で言うと、パリで食べたラーメンはおいしかったです。中国人が作っていましたが、そういうのは関係なくおいしかったです。醤油ベースで子どものころに食べた中華そばといった感じです。ニューヨークで食べたラーメンはおいしくなかったです。ただ、ニューヨークに行ったのは随分前だったので、今はどうかは分かりません。今は世界的に日本食が流行していますから、もしかするとおいしいラーメン屋さんがニューヨークでも増えているかも知れません。

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台北の故宮博物院に行った話

台北の故宮博物院には蒋介石が台湾に脱出した際に、北京の紫禁城から多くの美術品を台北に移動させたため、中国美術について知りたい人にとっては欠かすことのできない、マストなスポットだということは周知のことだと思います。

全部見るにはとてつもない時間がかかることでも知られていますが、大体有名なのは白菜の形や肉の形をヒスイや玉のコレクションあたりではないかと思います。嘉義の方に南館ができて、有名なものの一部はそっちへ移動しており、そちらの方への観光客を誘導したいのかなあとも思いますが、それでも台北の故宮博物院が欠かせないスポットだということは変わりないことだと思います。

夏、殷、周、春秋戦国あたりの古い時代から、中華民国の時代までの幅の広いコレクションがあり、私は個人的には清末民初期の中国近代に関心があるので、そういう時代のものも見られるのがいいなあと思います。

以前行った時は袁世凱が溥儀に宛てて書いた「私に皇帝の座を譲ってくださってありがとうございます」というトリッキーな手紙があっておもしろかったのですが、今回はそれを見つけることはできませんでした。ただ、清末期はヨーロッパの影響を受けたこじゃれた感じのベルサイユ風な陶器が作られたり、西洋からの輸入品もあったりで、個人的にはそういうのも面白いです。

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恭親王奕訢(えききん)の居室が再現されているのは、初めて行った時から同じで、ある意味では懐かしいようないい感じの展示です。
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博物院まで行くのがちょっと遠くて、士林駅からバスに乗り換えなくてはいけないのですが、もともとそのエリアは国民党の偉い人やお金持ちが集まって暮らすような感じの地域なので、作られた当初の人にとってはこれでいいのかも知れません。また、山に囲まれたエリアなため、わりと深山幽谷な雰囲気が漂っており、中国古来の山の景色を愛する美意識に合っている場所だと考えることもできるかも知れません。

近くには原住民博物館があるので、文化人類学や民俗学みたいなことに関心のある人にとっては一回足を運んだだけで両方見れるのでお得感があるようにも思います。別館では企画展で西洋絵画の展覧会をやっていたりするので、もし、そういう企画が開かれている時期に行くことができると更にお得です。

青磁とか白磁とか書画骨董とかいろいろあって、目を肥やすにはいいはずなのですが、私は何度見ても骨董については見識があがりません。もっとがんばりたいと思います。
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台北の添好運に行った件

香港で以前、添好運に行ったことがあります。台北にもお店を出していて、大変に人気です。台北駅の真ん前という最高の立地ですから、集客にも成功しているように思えます。

お粥と大根餅、春巻にシューマイというわりとオーソドックスかつお手頃な感じのものを頼みましたが、どれを食べてもおいしいです。さすがは香港料理です。中華圏の料理では香港料理が一番好きで、その次に四川料理が好きです。

中華圏のお粥といえば通常、広東粥で、味が濃く、しっかりとボリュームのあるものが多いですが、今回食べたのはあっさりです。まるで風邪をひいた後にお母さんに作ってもらうお粥みたいなあっさりとした味です。少しだけ甘みがあります。食べやすくておいしいです。

春巻のパリパリ感が素晴らしいです。果たして春巻がここまでパリパリするものかと不思議に思うほどパリパリです。中身はとても熱いです。横浜の中華街で春巻を食べた時にあまりにおいしくて感動しましたが、それ以来のおいしい春巻です。本当に春巻に出会うことはそんなに多くありません。文字通り好運に恵まれた気分になります。これぞ口福です。

添好運の春巻き。パリパリがはんぱないです。
添好運の春巻き。パリパリがはんぱないです。

大根餅はあっさりと薄味の加減が難しいと私は思いますが、ちょうどいい醤油加減、なんとも言えない焦げ加減、このような大根餅にもめったに出会えるものではありません。口福アゲインです。

添好運はミシュランに載っているレストランの中で最も安い値段で楽しめるお店だということだそうです。お店にも「世界で最も親民的なミシュランレストラン」という言葉が書かれています。数百TWDでいけましたので、この味でこの値段は安いです。さすがです。点心が大好きです。

添好運のシューマイ。おいしいことは言うまでもないです。
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台北駅裏のデパートでとんかつを食べた話

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台北駅の裏にはどでかいデパートがあります。地方へ行くバスのターミナルも隣接しているので、やたらにでかい建物に見えます。デパートですから、服とかいろいろ売っていて、東急ハンズもありますが、上の方の階にはレストランがいろいろ入っています。更にその上の階には映画館があります。

今回はレストランの階で『あんず』というとんかつのお店に入りました。やっぱりなんだかんだ言って日本人の私にとっては和食がベストです。バンコクに行った時も『あんず』に入った記憶があります。アジアの各地で店舗展開していらっしゃるみたいです。

サラダとご飯はおかわり自由で、ご飯は白米と紫のお米から選ぶことができます。今回は白米を選びましたが、紫のお米というのはおそらく日本で時々見かける古代米の黒米のことを指しているのではないかと思います。お味噌汁のおかわりは10元追加料金がかかります。サービス料も10パーセントかかりますが、お店の人の愛想が良くてマジメに仕事をしているので、おかわりとか安心して頼めます。お店で安心して食事をするためには、10パーセントは払わなければならない、それがこの国の掟だと私はつくづく思い知らされています。

とんかつは美味しいです。今回は大きめのを頼んだのでボリュームもあります。バンコクで食べた時もボリュームがありましたから、『あんず』はボリュームが売りなのかも知れません。ありがとう、あんず。美味しくて、感じが良くて、ボリュームがあって、心から感謝です。お茶のおかわりがなかなかもらえませんでしたが、お店の人が忙しい時間帯でしたし、働いている人の感じがよかったので、悪い印象にはなりませんでした。

台北には『知多家』というとんかつチェーンも入っています。このお店もおいしいです。このお店の場合はスイーツが素晴らしいです。

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台北郊外の淡水エリアはちょっと奥まで歩いた方がおもしろいという話

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台北郊外の淡水エリアは、台北市を突っ切る淡水河の河口エリアになります。海水と淡水の混じり合う場所で、風通しもよくて気持ちよく、日本で言えば湘南、藤沢みたいな感じのところです。台北のウオーターフロントです。景観もいいです。

淡水駅は台北のMRTの終点の駅ですが、その日、駅を降りるととてつもない人の数にちょっと驚いてしまいます。台湾人の人がよく訪れる観光地ですし、日曜日だから当たり前と言えば当たり前です。

暑さに耐えながらてくてく歩き、お腹がすいたので食事ができそうなお店に入り、「やっぱ天気のいい休日はビールでしょう」と思って、ビールとポテトフライ、オニオンリングフライをお店の人に頼みました。お料理が出てくるのがとても遅くて、全くおいしくなくてちょっとがっくりしました。ビールのおかわりを頼みたかったのですが、お店の人が相手にしてくれないので、おかわりを頼むのも一苦労です。目もろくに合わせてくれません。お店の人は隣の白人のおじさんにはニコニコです。屈辱感に打ちのめされます。「こ…これって人種差別?いや、きっと自分に問題があるんだ…」などと解決しない無限の思考ループにはまってしまいます。

お店の人は冷たかったが、ビールは冷えていなかった
お店の人は冷たかったが、ビールは冷えていなかった

しかし、せっかく来たのですから、気を取り直して散策再開です。韓国人の観光客が多いです。てくてくもっと駅から離れた奥の方に歩いていくと、感じの良さそうなカフェが沢山あります。もうカフェの立ち並ぶエリアのちょっと前にあったスターバックスでコーヒーを飲んでしまったので、もう一回コーヒーを飲みたいと思いません。「次に来ることがあれば、このエリアに立ち寄ろう」と私はリベンジを誓ったのでした。どうも私がさっき入ったお店は一見の観光客相手の、「はずれ」なお店だったのかも知れません。

台北はコーヒーのお店がとても多いです。台湾の人はかなりのコーヒー好きです。『去年マリエンバートで』というフランス映画のタイトルをそのままお店の名前にしているところもあって、お店の看板には『去年マリエンバートで』と北京語で書いてあります。多分、いろいろこだわっているお店なのだろうなあと思います。

『去年マリエンバートで』と北京語で書かれたカフェの看板
『去年マリエンバートで』と北京語で書かれたカフェの看板

更にその先まで歩くと旧イギリス領事館があります。過去の領事裁判権などについての解説があって、いろいろ勉強になります。19世紀な感じのする、日本で言えばグラバー邸みたいな感じのところですが、1971年まで領事館として使われていたというのでちょっとびっくりです。

旧イギリス領事官の外観
旧イギリス領事官の外観

旧イギリス領事官の中の様子
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旧イギリス領事官から見える淡水河の景観
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台北の「海鮮快炒」に行った話

台北市内には「海鮮快炒」と称する居酒屋さんが沢山あります。メニューにはお刺身の他、揚げ物、煮物、蒸し物などがあって、いろいろ自分の好きなものを選んで注文するこができます。お店の入り口に獲れたてのお魚が並んでいて、そこから自分で選ぶこともできます。「この魚を揚げてくれ」とか言ってお店の人に頼みます。ですが、そういう場合はメニューに書いてある定番の料理より高いことが多いので、ちょっと不安になります。

置いてあるお酒はだいたいビールです。今回は西門町の海鮮快炒に行きましたが、その店では日本酒もありました。外国だと日本酒は高いので、今回は最後までビールで通しました。ビールのふたは自分で栓抜きを使って開けます。お刺身には子持ちのニシンもあります。日本では見たことのない鮮やかな黄色い切り身です。台北で海鮮丼を食べたときにも入っていましたから、台北の人にとっては子持ちのニシンは多分定番なんだと思います。

バドガールみたいな女の人が客のテーブルの間を言ってり来たリしています。特定の銘柄のビールを売るのが仕事です。制服にバドワイザーと書いてあればバドワイザーを売る人です。その他、台湾ビールとかブルーガールビールとか、いろいろなパターンがあります。そういう人に自分の売っているビールを飲んでくれと頼まれると、邪険にするだけの勇気がありませんので、ついつい「じゃ、それ一本ください」と言ってしまいます。とても愛想よくしてくれますので、「ま、いっか」と思います。愛想がいいって本当に大切です。台北では愛想してもらえることもありますが、お店の人に邪険にされることも多いです。そういうのはやっぱり傷つきます。自分も普段の生活で無意識に邪険にしていることもあるかも知れません。邪険にされたら、他人の行いを見て、自分の行いを省みるようにしたいです(そういう学びがあるとか思わないと心境の整理に苦労します)。

うーむ、どうも私は邪険にされるかどうかをちょっと気にしすぎるようです…。


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