信長暗殺の真犯人

信長暗殺の真犯人については諸説あって、もう語りつくされている感もありますが、私個人としてはやはり、朝廷説が一番いいのではないかと思っています。担当者として近衛説を取ることに特に疑問はなく、それで良いように思います。

 信長は朝廷から太政大臣か関白か征夷大将軍がどれか好きなのを選んでくれと全部断ったという経緯があり、安土城に天皇を移すことを計画していたフシもあり、時の勢いも尋常ではありませんので、朝廷が自分たちの立場を揺るがせにされるという不安を現実的なものとして受け止めたとしても全く不思議ではありません。

 更に言えば、過去、朝廷の簒奪を目論んでいた可能性が取り沙汰される人物は悉く暗殺される急病で死ぬかしています。朝廷にはそういう自己保存機能が古くから準備されていていざとなったら発動するというような仕組みでもあったのではなかろうかと完全に私の推測ですが、そう思えてしまいます。それが悪いというわけではないです。天皇制は支持していますので、そのようにして天皇家が乗り切ってきたことはそれで良かったと思います。

 プラスして秀吉や家康がグルになっていたという説もありますが、それも受け入れ可能なものと思えます。みんなで知らないふりをしてポスト信長時代に入ったとしても、それくらいのことはやってもおかしくないだろうと思えます。それぞれに動機は十分にあるでしょうし、だからこそかくも鮮やかに本能寺の変が成功したのかも知れません。

 少しひっかかるのは光秀のことです。彼は本能寺の変の後に諸方面に手紙を書き、協力を要請しますが、必ずしも反応は芳しくなく、光秀は次第に孤立していきます。

 そこまでみんながグルだったのなら光秀が孤立するのは理解に苦しみますが、みんなで光秀に嫌な役割を押し付けて、最後は光秀も切り捨てるというシナリオになっていたとしたら納得できなくもありません。

 だとすれば光秀はずいぶん気の毒な立場に立たされたとも言えそうですが、以上は全て憶測でございます。