選挙区割りについて政府が示した10増10減案(最大格差1:1.999)についてどう思いますか?

一票の格差を是正することももちろん大事なわけですが、では過疎地の人たちの意見が汲み上げられなくても別にいいのかということも問われなくてはいけないと思います。アメリカでは下院の選挙区が人口動態に影響されるのに対して上院は人口に関係なく各州に平等に割り当てられていますので、人口の少ない州でもある程度、自分たちの代表を中央に送り届け、声を反映させることができるようになっているわけですけれども、日本の場合は参議院でも多少は緩いとはいえ一票の格差が問題視されますので、下手をすると島根県の人たちの声は衆議院でも参議院でも反映されないということにもなりかねません。私は一票の格差を是正するには、実は議員の数をどんどん増やす方向でやるのがいいと思っています。鳥取県とか島根県の議席を減らすのではなく、都会の議席をもっと増やすのです。イギリスで学生が議員に当選することがありますけど、あそこは下院の議員数が人口に対してとても多いんですね。その方が議会に多様な声を入れやすく、政治家の息子じゃなくても政治家になれる社会を作りやすいと思います。