僕は日本に住んでいてどうしても同調圧力や協調性の強要などですごく生きづらく感じます。もしコロナが明け、海外にいけるようになったらどんな国が安全で住みやすくておすすめですか?

「僕は日本に住んでいてどうしても同調圧力や協調性の強要などですごく生きづらく感じます。もしコロナが明け、海外にいけるようになったらどんな国が安全で住みやすくておすすめですか?」とのquoraでの質問に対する私の回答です。

特に希望がないのであれば、アメリカかイギリス以外の英語圏がいいのではないかと思います。オーストラリアに行ったとき、人種差別があまり存在しないような印象を受けました。白人であろうと、アジア系であろうと、平等に、分け隔てなく人間関係を結んでいるように見えました。もちろん暮らしたわけではないので、単なる印象なのかも知れません。とはいえ、食事もそれなりに和洋中が楽しめますし、なんと言っても英語が通じるので、苦労は少ないという印象です。労働者の人権も手厚く守られているように思いました。カナダにも似たような印象を得ています。

アメリカのちょっと異様な感じすらする人種・民族的な分断やイギリスのいかにも疲れ切った雰囲気はいかがなものかと思います。英語圏以外であれば、想像もつかない社会的コードがあるでしょうから、安全で住みやすいという条件にはあてはまらないとも思いますねえ。



幻のオーストラリア決戦

 ミッドウェー海戦で敗北した後、日本軍はオーストラリア決戦を画策するようになります。オーストラリアに上陸し、陸上決戦で連合国軍を破り、日本優位の印象を強く与えて講和に持ち込むというのが狙いです。

 オーストラリア攻略のための前進基地がガダルカナル島であり、そこに飛行場を建設することでオーストラリアを爆撃することが可能になる、更に言えば、オーストラリア東海岸地帯の制空権と制海権を抑えれば、アメリカとの連絡が途絶えるため、日本軍にとっては好都合だというものです。

 しかしながら、よく知られているようにガダルカナルの戦いでは当初こそ日米の拮抗が見られたものの、半年に及ぶ戦いの末に日本軍が撤退するという展開に至ります。仮にガダルカナルの戦いで勝利し、オーストラリア決戦に持ち込むことができたとしても、結果としてはオーストラリア人に恨まれるだけになったでしょうから、ある意味ではこれで、現代の日本人にとっては傷が浅くて済んだという気がしなくもありません。

 もし本当にオーストラリア決戦が行われていたらどうなっていたでしょうか?オーストラリア軍は特段の脅威になるとも思えませんので、日本軍が勝った可能性は十分にあります。しかし、どのみち補給不足に陥ることは確実で、現地調達が行われ、それは地元の人たちの目から見れば明白な略奪行為ということになり、いい結果を生むことになるとはちょっと思えません。というかかなり思えません。

 ガダルカナル戦が行われたころはアメリカの反撃態勢が整いつつあったころとも言えますので、シンガポール陥落の時ならともかく、1942年後半の段階でオーストラリア攻略に成功して講和に持ち込むという発想自体が甘いのではないか…という気がします。

 戦争はその行為自体が否定されるべきものです。もし、仮にその価値観に関する議論を省略して、どうすれば勝てたかということを検証するとしても、太平洋戦争に関して言えば、やはり始めてしまったこと自体がまずかったと結論するのが妥当では….と思えてしまいます。