ギリシャ人の原型だと思います。海の民の来襲はゲルマン民族の大移動のようなもので、それ以前にギリシャに住んでいた人たちは殺されたか追いやられるかしていなくなり、住み着いた海の民が暗黒時代を経て文化的に発展しスパルタやアテネを建設したのではないかと私は想像しています。ホメロスが記述したトロイ戦争も、実は海の民の侵略戦争の一部であり、彼らがギリシャ地方を抑えた後に小アジアへと侵略エリアを広げたということが実際だったのではないかと思ったりもします。古代ギリシャの植民都市が東地中海各地に点在したことも、一度は世界を制覇したかに見えた海の民が衰退し、それでも拠点を残したのがギリシャ人の植民都市であると説明することも不可能ではなさそうにも思えます。
