「日本はもうダメかもしれない。と思った具体的な出来事やシーンはありますか?」というquoraでの質問に対する私の回答です。
帰国後、街行く人々の姿を見る限り、貧富の格差は確実に開いており、平均的な生活水準は確かに下がっているという印象を受けました。
先日友人と、90年代から2000年ごろにかけての新聞社が企画する展覧会と最近のそれとを比較した場合、ラインナップが明らかに貧弱になっているということで意見の一致を見ました。昔は本物や名作が大量に陳列されていて、見る側は咀嚼するのに苦労するほどでしたが、最近は目玉数点+アルファみたいなものが多く、要するに本物を呼べない分、知恵を絞ってなんとかしているように見えます。たとえば昔だったら「ゴッホ展」が開かれれば有名作品をばっかんばっかん上野で見ることができたのですが、今は「ゴッホと〇〇」「ゴッホの〇〇」のようなネーミングで、よく言えば新しい視点を持ち込もうとしているんですが、はっきり言えば貧弱な展示をごまかしているように思えるんですね。
外食時も味が落ちたなあと思うことが非常に多いですから、原価をかけられなくなってきているんだと思います。
芸能も若い女の子のセット売りばかりで、何がいいのかよく分からないし、地下アイドルビジネスというのも、要するにプロデュースにお金かけられないから、あんな風になるんだろうなと。
起業、有名人、個人関係なく何かあったらSNSですぐ炎上という社会現象も、もはや浮上できないと諦めてしまった人々が、せめて成功者を引きずり下ろすことでメシウマになろうとしているように見えて、日本人ってこんなに民度低かったかな?と思ったりもします。
街行く人が着る服も安くなったなあ…と感じますし、みんな、かつてのおおらかさが表情から消えていて、警戒と諦めの入り混じった難しい顔をして歩いているような気がします。
やはり貧すれば鈍するは本当で、経済成長の良かった時代は、人の心もおおらかで、誰もが幸せそうに見えました。
あ…すみません…愚痴を延々と…