アメリカで多くの死者を出しているインフルエンザだが、最近まで新型コロナウイルスとアメリカのインフルエンザが別のものと考えられていたのに対し、実はインフルエンザみたいな症状はあるけれど、インフルエンザではないケースが時々あるとの発表がCDCからなされた。CDCというのは、アメリカの保健衛生管理局みたいな感じのところで、保健衛生のFBIみたいに思っておけば多分大丈夫な役所だ。
で、アメリカではコロナウイルスの感染爆発が始まろうとしているように見える日本へは渡航しない方がいいみたいな話も流れていたし、最近の英語圏のニュース番組でも、東アジアで蔓延している変な病気、大丈夫?対岸の火事なんだけど、うちに飛び火しないように注意しよう。というようなトーンのニュースが多かった。
ところがだ、アメリカのインフルエンザの患者の何パーセントかが新型コロナウイルスだとしたら、とてつもない数の感染者が存在することになり、致死率が高いわりには感染しやすい新型コロナウイルスは、とっくにアメリカで猛威をふるっていたということになる。アメリカではこれからインフルエンザの患者に対して、もしかしたらコロナウイルスかもという態度で検査なり再検査なりを進めていくらしいのだが、そんなことをしているうちにどんどん広がるかも知れず、現状で既に収拾不可能なくらいなことになっているかも知れない。私はアメリカをディスりたくないが、ダイアモンドプリンセスでの日本の対応がお粗末すぎると英語圏から冷笑的な視線を向けられたことを思うと、いえいえ、日本を笑ってる場合じゃないじゃないですか。とつい、言いたくなる。
アメリカでは近いうちに新型コロナウイルスが大流行する可能性があるとの発表もあり、皆さま、心して準備してくださいね。みたいな話になってきている。既にコロナウイルスは広がっているのだが、これから広がるということにして、当局の発見が遅れたことのミスを隠蔽しようとしているのではなかろうか…などと勝手な想像も働いてしまった。
ダイアモンドプリンセスに乗っていたアメリカ人の中から複数の感染者が発見されていることには英語圏のメディアの注目も集まっており、どうも、このままいくと、日本がダイアモンドプリンセスのことで頭の悪い対応していたからアメリカ人が感染して、アメリカに感染が広がったじゃないか。日本のせいだ。という言説が形成されていくのが目に浮かぶようだ。
ヨーロッパでも既に感染者が見つかっているし、油断していただろうから、あちらでも燎原の火のようなことにもなりかねない。ロンドンの市長選挙では候補者が、今年の東京オリンピックは無理だから、ロンドンが代替地になりましょうと呼び掛けているそうだが、ロンドンもどうなることやら…である。
このまま世界的パンデミックになってしまったら、世界は12モンキーズというブルース・ウイリスが出ていた映画みたいなことになってしまうのだろうか。それは困るので、なんとか収束してもらいたいものではある。不要不急の外出は控え、注意はしているのだが、いつまでこの緊張状態と戦うのかと思うと、心が折れそうになる。地球にがんばってもらいたい。新型肺炎は一度治ってもまた罹患する可能性があることが指摘されており、それって治ったんじゃなくて単に症状がおさまっただけなんじゃ…とも思えて、得体の知れない不気味さ満点ではあるのだが、がんばれ人類。生き延びよう。きっと生き延びることはできるはず。
ダウンタウンのエキセントリック少年ボーイの歌でも歌おう。
がんばれ地球。がんばれ地球。僕は限界だ♪