読書が脳にいい理由を考える

私は一応、読書家を自負していて、過去、数千冊読んできて、もう何冊読んだかもわかりませんし、読んだ分野も多岐にわたっていて却って専門性が低い自分を殴ってやりたくときも多々ありますが、今回は知識やお勉強というインプットとは違った観点から読書について考えてみたいと思います。

というのはどうも読書には脳を活性化させる効果があるらしいのです。私、ドがつく文系ですので理系的なことはざっくりとしかわからないのですが、いずれにせよ知識と得るということよりも脳の機能を上げるという観点からも読書は人生よりよくするのに効果があるらしいのです。

思うに、読書は文字情報だけで場面を想像しなければなりませんから、それが脳の訓練になるということなのではないかと思います。たとえば遠藤周作先生の作品では印象画を想像させるような風景と色の描写が多く、読んでいる側はそれを自分の脳の中で再現するという作業を要求されます。これがきっと脳にいいのでしょうねえ。正岡子規の俳句なんかも写実主義ですから、読み手は文字情報だけでぱっとその情景を思い浮かべるという作業を自動的にやることになるので、パソコンにデジタル情報が届いた結果Jpeg画像がpc画面に再構成されるのと同じような感じで脳が情報を処理して映像を思い浮かべるという流れがいいのだと思います。

では学術書の場合はどうでしょうか。一応、学者の末端の末端にいますので学術書は読まざるを得ません。学術書は文系であっても抽象性の高い議論が延々と続けられる場合があります。〇〇主義とか〇〇理論みたいなのがごろごろと出てきて、丁寧に説明してくれるわけでもありません。人名も出てきますが、マニアックになればなるほど聞いたこともない人物に焦点が当てられていたりすると写真もないので映像を思い浮かべるということが困難になります。徳川慶喜とか武田信玄みたいにドラマとか映画とかになっていたりすると、そういう情報から頭の中で再構成することもできますが、戦前の〇〇省の〇〇課のなにがしとかになるとちょっと難しくなってくるわけです。

ですが、学術書の場合でも抽象的思考を鍛えることになるわけですから、脳にはやはりいい訓練になるはずです。自由と民主主義は手で触ることはできません。しかし概念としては理解できます。そういうものを理解するという訓練が脳に悪いはずがありません。

なぜここまで脳、脳と繰り返し述べているのかというと、個人的に脳を鍛えるのがマイブームになっており、脳が鍛えられれば人生を更によくすることができるに違いないという、自分で建てた仮説のもとに、依存症を減らせばその分脳が鍛えられるという実験的なことを考えていて、これまでにお酒とエッチな動画と画像を断つということをやってみたら少なくとも心理的には大きな改善が実感できるようになり、要するに脳の機能が上がったってことでしょうと勝手に結論に至り始めていますので、これまで依存症になるものを断つというネガティブリスト的手法をとっていたのが、最近は脳にいいことをやってみる(たとえばよく歩く)というポジティブリスト的アプローチに関心を持つようになってきたというわけなのです。

もちろん、私はコーヒーとタバコへの依存がかなり強いので、先にそれを断ってみてはどうだろうかとも思いますが、コーヒーは単純においしいと思えるし、タバコはお酒をやめてからますますおいしく感じるようになってしまい、さて、どうしたものかと考え中です。コーヒーはともかく、タバコは社会的圧力が強いですから、近い将来やめたいと思っています。しっかりやめられたらこのブログにも経過を書きたいと思います。

ついでになってしまいますが、お酒をやめて二カ月になりますが、体調は非常にいいです。人生で今が一番疲れにくくなっているのではないかという気がしますし、インドア大好きだった私が少しアウトドアに関心を持つようになってきました。お金もその分使いませんから、お酒は二度と飲みたいとは思いませんねえ。精神的にも悪いことをあまり考えなくなって、特に朝起きた時の心境は以前とは雲泥の差です。お酒やめて本当に大正解だと思います。

エッチな画像や動画を見なくなって一か月ですが、また見たいとは全然思いません。今後一生見なくてもオーケーな自信はあります。ただ、精神的に何かいい面があったかというと、実感はあんまりないです。そういうのを見ないとモテるようになるという説もネットでは見かけますが、それも特に実感しません。精神的にも実利的にも同じ…というところでしょうか。自分がそういうものを見なくなった分、もしかすると倫理的に向上したと言うことはできそうに思いますし、それに対する自信は多少はつきましたが、かといってお酒をやめたときくらいの大きな変化を感じたかと言えば、そんなこともありません。男であれば誰でもエッチな画像や動画は見ると思いますが、そういうものへの依存症の弊害は指摘されているところでもありますから、少し長めのスパンで観察すると違いに気づくかも知れません。集中力が増しているのは確かなので、断酒といわゆるエロ禁の複合効果があるのかも知れませんが、断酒だけで説明がつくような気もします。「エロ禁」は真剣かつ真面目な内容ですから、その方面でもいい変化を感じたら、ブログで報告するつもりです。

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