現代人は怒ってはいけません。特に声を荒げて怒鳴る、テーブルを叩いたりして怒りを表現するなどのことは厳として慎まなければいけません。どんなに自分が正しいことを言っているとしても、声を荒げた時点で、敗けが確定です。
そのために、自己訓練としてアンガーコントロールをすることは現代人にとって必須のスキルと言ってもいいのではないかと思います。何か頭にくるようなことがあって、カーっと血が上り、声を荒げたいという衝動は数秒で収まると聞いたことがあります。ですから、怒りを感じて声を荒げたくなったら、数秒、黙してとにかくなんとかそこをスルーするのです。それで人生が変わってくるのが現代です。
とはいえ、我慢ばかりしていては怒りが心中にたまり続け、ついには自分でも抑えきれなくなってしまうかも知れません。それで声を荒げてしまっては、それまでの我慢が水の泡です。どうすれば平和的に相手に自分の言いたいことを伝えるか、それが勝負のしどころ、試案のしどころです。冷静に論理的に相手に理解できる言い方で話すということがうまくできるようになればなるだけ、アンガーコントロールをしやすくなります。怒らなくても自分の言いたいことを伝えることができるという自信がつく分、心境的に安心できますから、爆発しなくてよくなるのです。
釈迦はたとえ話でいろいろな人に説法をしたとされていますが、相手によって話す内容を変えたそうです。相手に分かるたとえ話をするようにしていたため、毎回内容が異なってくるというわけです。人を見て法を説けという言葉がありますが、相手目線がきちんと把握できるようになれば、その場その場で適切な伝達内容を考えることができるようになるのではと思います。
そう思うと、お釈迦様は人間観察の天才だったのかも知れませんねえ。
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