小渕恵三内閣‐小沢劇場再び

参議院選挙で勝利できなかったことで橋下龍太郎首相が退陣すると、小渕恵三さんが次の首班指名を獲得します。就任当初から「パッとしない」と不人気で、海外のメディからは「冷めたピザ」と揶揄されます。小渕さんは地元に中曽根康弘福田赴夫がいたため、「ビルの間のラーメン屋」と揶揄されたこともあるほか、私の記憶では北野武さんが「海の家のラーメン屋。期待してなかったけど食べると意外と旨い」と言っていたように記憶しています。

いずれにせよ、そういうパッとしない感じで始まった小渕政権ですが、小沢一郎の自由党と公明党と連立を組むことで、参議院の劣勢をカバーし、周辺事態法を成立させ、労働者派遣法を改正し、現代のいわゆるハケン労働にも道を開いています。また、とにかく経済を良くすることに力を入れていわゆるバラマキを盛大に行い、国の借金は大いに増えましたが、結果は株価は上がり、経済全体も明るい希望が指した面があったと言えるかも知れません。政局はまたしても小沢一郎のウルトラCを狙う小沢劇場にもなっていきます。

意外といろいろ仕事をした小渕政権ですが、小沢一郎と会談した直後に倒れてしまい、帰らぬ人になってしまいます。小沢一郎は小渕首相に自民党と自由党を一旦解党し、再び自民党として結党するということを求めており、なんでそんな面倒なことをしなくてはいけないのかというと、小沢一郎は自民党に復党を果たしたいものの、細川政権時代に自分たちで作った選挙法に縛られてしまい、比例代表制がある以上、一回解党しないことには合流できないという足かせになってしまっていたようです。結局、この話は成立せず、小渕恵三さんは小沢一郎さんに「一ちゃん、またやろうな」と言ったとも言われていますが、両者でどのように話し合われたのか分からない部分も当然残されています。

国会で小渕恵三さんの追悼のための演説が行われることになった際、民主党党首の鳩山由紀夫氏が追悼することになっていたらしいのですが、小渕恵三さんは鳩山氏から国会で追及を受けていたため、遺族の鳩山由紀夫氏に対する心情が甚だしく悪く、遺族の意向で村山富市氏が追悼しています。

任期中に過労で倒れた首相ですので、どうしても同情的になるというか、そういう人を悪く言うことは心情的に憚られてしまいます。

小渕恵三首相が突然倒れて意識不明になった後、当面は青木幹夫氏が臨時首相代理を預かりますが、事前にそう指定されていたわけでもなく、小渕氏の容態からして青木氏を指名する余裕はなかったため、そこに疑惑の目と批判の声が集まります。個人的には全くの想定外で小渕さんが倒れてしまったわけですので、とりあえず何とかするしかなかったでしょうから、その点で青木氏を責めるのは酷なように思えます。

一方で、後継総裁については当時の五人の長老議員が密会して森喜朗氏が指名されるということになり、日本の後継首相を密談で決めたことに対する批判は今もあるようです。森氏の反論では、中曽根裁定で竹下氏が指名された時や、椎名裁定で三木氏が指名された時に比べれば、透明性は高いということらしいです。いずれにせよ、森喜朗内閣が登場します。

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