昨今の解散風

自民党は先日の新潟県知事選挙では落していますが、補選二つで勝利し、「今なら解散しても勝てる」というムードも漂いつつ、様々な憶測が漂っています。

たとえば、蓮舫さんの二重国籍問題が熱い話題になっているうちに解散するのではないかという11月解散説。プーチン来日で北方領土問題に進展があればそれを追い風とした年明け解散説、いやいやまだ早い、来年秋解散説など、いろいろと飛び交っているようです。

しかし、考えようによると、それらは全て政局話で、いわ競馬の予想のようなものに近いですから、政治論議とも言い難いかも知れません。要するに、解散した以上は政策の論点が存在しなくてはやりにくく、政策論争が全くなければ解散する大義名分に欠けてしまいます。

勢いで解散しても、調度いい政策の論点がなければかえってつつかれたくない部分をいろいろとつつかれるという展開もあり得ますので、たとえば大阪都構想の時のような、または消費税を上げるか上げないかの時のような、何かそういうものがなくてはいけません。そうすると、もう一回消費増税先延ばしを大義名分とした来年秋解散説も十分に頷けるもののようにも思えなくはありません。

また、外交での得点稼ぎはどうしても相手のあることなので先が読みにくく、それを解散の指標みたいにするのは、安定した政権運営ということを望むのならば、あまり賢明ではないかも知れません。北方領土が還ってこない、または半端な解決方法だったりすると、かえって不人気を呼ぶ恐れもあり、他力本願にはいろいろと限界がありそうな気もします。

TPPで荒れまくって解散するというのもちょっと想像するとおもしろいかも知れませんが、これもいろいろヒラリーさんの顔色や発言を伺いつつ…ということになってしまいますので、政権担当者であれば、やはり外交を絡めるのはあまり好ましくないかも知れません。

今は二階さんがいろいろとアドバルーンを上げていて、第三次補正予算の話も出て来るは、任期延長の話も出てくるはで、二階さんが独自の判断でよいしょしまくっているのか、それとも官邸と連携してやっているのかは不明ですが、やはり二階さんは飽くまでもアドバルーン役であり、本命の本気の話は菅さんから出てくるのではなかろうかという気がします。

以前に菅さんが「GDPの『速報値』を見て判断する」が実は解散の前兆であったように、日々の記者会見の中でさりげなくポイントになることを話しているかも知れません。10月23日では「解散は首相の専権事項」以上の踏み込んだ発言はなかったようなので、これはまださりげなく何かを言う時期ではないとの判断があるのかも知れません。ということは直近の解散はないのかも知れません。

TPPに天皇陛下のご譲位、そこへきてプーチンが来日して年明けにはヒラリー大統領の就任と、デリケートで難しいことがいろいろひしめいていますので、解散どころではないかも知れないですが…。

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