パリのオペラ座はセーヌ川右岸にあり、シテ島やルーブル美術館のあるエリアからは若干歩きます。オペラ通りをてくてく歩きます。地下鉄だとオペラ駅で降りると、ちょうど入り口の前に出られます。地下鉄でももちろんいいのですが、歩いた方がいろいろ見れて楽しいなあと思えるくらいの距離です。
公演のない時期もオペラ座内を見学することができます。やたらとこじゃれていて、オペラ座内部を見るだけでも十分に価値があります。もし、次に行けるチャンスがあれば、公演を見てみたいです。時期によってはバレエとかやってるそうです。『オペラ座の怪人』がこのオペラ座のことかどうかはなんとも言えません。モデルにはなかったも知れないですが、「実際にこのオペラ座のことだ」という前提があるというわけでもない気がします。オペラ座の怪人では、オペラ座は潰れてしまいますが、実際のオペラ座はそんなことはないからです。
観客席のステージの天井にはシャガールの絵が描かれています。「オペラ」というと多少古風な感じがしますが、天井がは前衛的だなあという印象を受けます。シャガールはロシア人で、ロシアアヴァンギャルドの系譜に入るのだと思いますが、オペラ座の天井画はそこまでビビッドではありません。きれいで、うっとりするような華やかな色使いで、でもちょっと前衛的です。特定の人物や物語をドラマチックに描くわけではなく、人の心に浮かんでくる美しい何かを描いているという感じではないかと思います。
上演されるホール以外の廊下とか展示品とかも非常にこじゃれています。ベルサイユ宮殿よりオペラ座の方がデコっている感じがします。展示品の中には精巧なオペラ座のミニチュアとかそういうのもあります。上演を見なくても、廊下とかでぼんやりするだけで結構、価値があると思います。入場料はそんなに安くないので「建物を見るだけでそんなにお金をとるなんて…」と思いましたが、入って見れば納得します。過去の上演の動画を繰り返し見せてくれる部屋もあるので、そういうのも楽しめます。
オペラ座はガルニエ宮とも言います。紛らわしいのでどっちかにしてほしいです。地元の人に道を聞くとき「ガルニエ宮はどこですか?」と聞くと相手は少し考えます。「オペラ座はどこですか?」だと一発です。
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