地下鉄ポンヌフ駅

シテ島の話

セーヌ川の中にシテ島があります。ノートルダム寺院とかコンシェルジュリーとかポンヌフの橋とかあって観光客が押し寄せる場所です。ノートルダム寺院はでかいです。ノートルダム寺院の夜のミサに参加して、おーノートルダム寺院でミサ受けてるぜとか思うとちょっと得意気な気分になります。気分だけです。シテ島に行くのに警察官の人に道を聞いたら「la cite!」と言ってたので、島は女性名詞だということを知りました。フランス語では女性名詞の冠詞がlaで男性名詞の冠詞がleです。『ラセーヌの星』というアニメがありましたが、これもla seineです。セーヌ川の星という意味です。大人になってからようやく分かりました。興味のない人にとってはどうでもいい話です。

マリーアントワネットが最期まで監禁されていたコンシェルジュリーもシテ島にあります。ルイ18世の時代に公開されて、今も公開されています。コンシェルジュリーは留置場兼刑務所で、お金を払えばましな生活ができたそうです。

ポンヌフの橋があります。ポンヌフとは新しい橋と言う意味です。ポンが橋でヌフが新しいです。ですのでポンヌフの橋と言うと、新しい橋の橋ということになり頓智問答みたいなことになってしまいます。ですが日本語の便宜上ポンヌフの橋と呼ぶことにします。ポンヌフの橋は新しい橋という意味なのに実はシテ島で一番古いそうです。何百年か前に出来たときに「新しい橋だ、新しい橋だ」と言ってるうちに定着し、古くなっても同じ呼び方がされています。上の写真は地下鉄のポンヌフ駅構内のものです。シテ島とその周辺には地下鉄の駅が集中しています。

東京の新橋にポンヌフという立ち食いソバ屋さんがあります。新橋だからポンヌフという名前にしたんだと思います。名前はしゃれてますが普通のそば屋さんです。普通においしいです。最近は電通の人とか日本テレビの人とかがポンヌフまでおそばを食べに来ています。

話が脱線しましたが、ポンヌフの橋はシテ島の一番西側にあります。エッフェル塔がよく見えます。ロマンチックです。オルセー美術館も見えます。ルーブル美術館も近いです。一人で行くのはもったいないです。私は一人で何度となくその橋を渡りました。一人旅をためらっていては私は旅行に行けません。だからこれでいいのです。

パリ市は昔はシテ島の内側だけで街が構成されていたそうです。セーヌ川に囲まれているので安全性が高く、そこに人々が集まって暮らしていたそうです。バイキングがノルマンディあたりからセーヌ川をさかのぼってよく攻めてきます。抵抗したら皆殺しになるのでお金を払って帰ってもらいます。お金がもらえるのでバイキングは時々来ます。その都度お金を払います。一体いつまで続くのか…と不安になりますが、やがてバイキングの子孫はノルマンディ公になってイギリス王朝を開いて100年戦争までやりますのでいつまでも終わりません。100年戦争が終わった後、イギリスが攻めてくるとかはなくなりましたが、その後もイギリス王はフランス王を自称するようになります。戴冠式で「私はイギリス王でフランス王だ(他にもいくつか兼ねてるぞ)」と宣言します。今はどうかは分かりません。イギリスの王朝は何度か系統が交代している(血縁はつながっているが家名が変わる)ので系統によって違うのかも知れません。

シテ島はパリの中心でいろいろ便利そうですが家賃がめちゃめちゃ高いそうです。フランスの上位5パーセントの富裕層しか住めないそうです。うらやましいです。シテ島にマンションがあったら友達を呼んで飲み会がしたいです。

シテ島からセーヌ川左岸(東西に流れるセーヌ川の南側の河岸)へ歩いていくとカルチェラタンに行けます。

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