アベノミクスをここでちょっと振り返ってみる

日本のGDPは540兆円弱になるようなのですが、そのうち20兆は過去に計算に入れていなかった研究開発費などを加えて下駄をはかせた数字であるため、過去と比較するとすれば、520兆円弱くらいあたり見てよいのではないかと思います。一番ひどい時に490兆円くらいまで落ち込んでいましたから、安倍政権に入って30兆増えたことになり、下駄をはかせた分も、そっちの方が国際標準らしいので、それを額面通りに受け入れるとすれば、50兆円くらい伸びてますので、まあ、まあ、まずまずだと評価してもいいのではないかと思います。

これくらいまで伸びた背景は一重に黒田バズーカによる金融緩和がおおいに仕事をしてくれたと言ってよいとも思えます。とはいえ、これは金融緩和が来たぞ!ということで外国人投資家による日本株の買いによる日経平均の上昇と、結果として含み益を得た日本人投資家の利益の面が大きく、実体経済、即ち誰かが商売を始めて、それで雇われる人も増えるし、みんなもほしいものが買えてみんながハッピーという状態まで行けたかと言えば、残念ながら疑問を感じざるを得ないところです。

日本経済は60パーセントが個人消費に支えられているにもかかわらず、個人消費はほとんど伸びておらず、消費税の増税によってどちらかと言えば冷える傾向にあると言えます。敢えて言えば、消費税を3パーセントも上げたのに冷え込みがこの程度で済んでいる、なんとか現状を維持できているということの方が不思議なくらいで、一部の指摘にあるように高齢者層がお金を使うことで、どうにか持ちこたえているというあたりが実際的なところなのかもしれません。

失業率は堅調に下がっており、それをしてアベノミクス効果と称揚する人もいますし、確かにまずはなんといっても失業対策が肝心で、個人的には所得よりもまず雇用と思いますから、これについてはめでたいわけですが、これはアベノミクス効果ではなく、少子化で新卒の人の人数が少ないために、結果としてみんな内定がもらえるようになったからだとする指摘もあり、とすれば、アベノミクスとは関係ないと見ることもできるかもしれません。政治家が結果責任だとすれば、結果として失業率は下がっているわけですから、そこは評価されてもいいのかもしれません。今後、賃金が上がるかどうかというところに世論は移っていくのをとりあえずは見守りたいと思います。

ゆゆしきことと思えるのは、今後も消費増税を控えており、おそらく財務担当省庁の思惑としてはヨーロッパ型の高負担税制国家にしたいというところが見えますので、消費税はこれからも粘り強くじわじわと上げられていく可能性が捨てきれないということです。過去の流れを見ても、どうにか日本経済が復活しそうになったところで橋本龍太郎さんの時代に消費税増税が行われたことで景気の腰折れがあり、今回の安倍政権になってからも、消費増税によってかなりの分が吹っ飛んでしまっています。残念至極と言わざるを得ないのですが、今後も担当省庁が上げ続けることを狙っているとすれば、日本の個人消費はお先真っ暗で、希望が見えません。日本では司法が財政均衡主義に立った判断を下した判例がいくつかあるので、公務員の人たちとしては財政均衡主義的な方向についつい進んでしまうのかもしれません。

また、財政出動もやってるのかやってないのか…であり、産業育成も日本人としてはAI開発におおいに取り組んでもらって個人的にはベーシックインカム社会来るべしと思っていますが、なんとなくアメリカや中国に水をあけられつつあるような…ところではあります。

アベノミクスに点数をつけるのであれば、日銀の金融緩和が90点(短期的には効果はあるけど、あんまり長くやると銀行の体力が尽きてばたばた倒れる…)、財政出動は50点(高すぎるかも)、産業育成も一時TPPで農協改革というちょっと的外れな方向に進んだので30点。総合すると、90+50+30=170点で、それを3で割ると56点(小数点以下切り捨て)といったところでしょうか。

うーむ…黒田さんに頼り切ってしまい、黒田さん効果もあんまり上がらなくなった今、財政出動も研究開発もばしっとやってほしいところです。アメリカと北朝鮮が戦争になるかならないかで世間が騒いでいるところですが、ちょっと落ち着いてみたくて、アベノミクスについて考えてみました。

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